古建築再生
神社仏閣の葺き替えポイント!
①屋根地の作り方
長年の風雨に耐えたお堂の屋根野地の傷みは、屋根の流れの乱れ、不陸、軒の乱れを起こしています。
これをいかに修正するかが、大きなポイントになってきます。
瓦工事自体が大変な工事ではありますが、屋根下地があってこその瓦です。
野地の状態を瓦が一番納まりやすいように修正することが、全体工事の中で一番大切なものとなります
②どんな瓦を葺くか。御堂の大きさによって様々な瓦があります。
気候風土によって、どこの産地の瓦が良いか、あるいはどんな形の瓦が良いか、本瓦葺き・改良本瓦葺き(飛鳥3号)・簡略瓦葺きなど、また宗思によって使う鬼瓦も違ってくる場合もあります。(鬼面・御所型・経ノ巻・拝立・丸立)
これらによって、お堂全体の表情も違ってきます。
神社仏閣の建物には、本堂から山門・鐘楼堂・手水舎・東司(かわや)など、大きな建物から小さな建物まであります。
当然、大きな本堂7間お堂なら1尺平、6間お堂なら9寸平、15坪ぐらいの鐘楼堂・山門なら8寸5分平、8坪くらいの物なら8寸平など、鬼瓦の大きさも基本的に隅先から隅先までの長さ0.035~0.038がバランスの良い鬼の目安となります。ただし、小さな建物(山門・鐘楼堂など)には当てはまらない場合もあります。
山門・鐘楼堂などは、8坪~15坪くらいなものであれば、1尺~1尺3寸(降棟の有る無しによって違ってくる)の鬼が目安となってくると思います。
これらのことは予算にも大きな影響を与えます。
工事の様子